対象顧客定義
広告でなく狭告を
「自社の商品・サービスを、多くの人に購入して頂き、使って欲しい」と考えるのは当然です。
しかし、本当に多くの人が使っている商品・サービスは少数になります。
多くの商品は「一定数のみ」に選ばれ、自己実現の時代とも言われる今は、自分に合った商品・サービスを選択する傾向が強くなっていっています。
「広告」という言葉は、「広く告げる」と書きますが、多くの人に情報を届けていく手段になります。
テレビを代表とした告知手法で、新聞・ラジオなども含みます。
最近ではYahooなどのトップページに出る「インプレッション広告」も含まれてきます。
弊社では、広告の反対は「狭告」という言葉になると考え、「狭く告げる」と書くように、対象の人を絞り、告知する手段となります。
「多くの人に知ってもらう」より「こんな人に知ってもらう」という考え方です。
この対象相手を明確化することを、「ペルソナ」という言葉で表す場合もあります。
ペルソナを設定する理由
ペルソナは、自社の「BEST」を提供できる顧客像になります。
図のように、
「MUST」は同業種などと比較し、最低限は行わなければいけないレベル
「Better」は同業種と比べて、よりよいサービスを提供しているレベル
これらは相手より選ばれるという前提のレベルになります。
「Best」は、相手がいるという比較レベルでなく、「あの人への最良」を考えたレベルになります。
もちろん競合会社は意識しないといけませんが、「戦略とは違いをつくって市場とつなげる」ことです。
この違いこそが重要であり、顧客にとって「Best」であることが大切になります。
この「Best」の取り組みや対応シーンを情報発信し、選んで頂き、ファンになっていただくことで、ビジネスは強くなっていき、狭く深くつげることで対象像以外の方にも取り組み姿勢が伝わり、評価をしていただける傾向になっています。
想定顧客の分類が重要
ペルソナ設定の経験が少ない方は「ペルソナや想定顧客はこれです!」とは簡単に決められないものです。
図は、当社の販促ビジネスの対象顧客を検討したものになります。
- 「ビジネス停滞顧客」
いわゆる業績が横ばいや下降気味の状況になっている想定です。何か新たな手を考えないといけないと認識している顧客像 - 「販促費ムダ遣い顧客」
ムダに使っているという認識をもっている顧客は少ないかもしれませんが、もっと上手く実行できるのではないか!と思っている顧客像 - 「施策マンネリ顧客」
各社の販促関連の担当者は、兼務が多く忙しい状況です。新しいアイデアがなかなか思いつかない状況であるが、既存のことを繰り返している顧客像 - 「丸投げ顧客」
専属の担当者を雇えば、毎月費用が発生する。しかし、よい販促を実施していきた。外部パートナーに、「いっしょに企画を考えて欲しい」「ツール制作や実行も少し費用は掛かるがプロに任せてしまいたい」と考えている顧客像
これらのように、顧客の状況を考えることで、相手のニーズは変化していきます。
このニーズに対して、「自社でできること」を明確にし、情報整備をすることが重要になります。
我々の顧客にとって、広告・販促は手段で、ビジネスがどのように変化・改善するのかが、もっとも重要な関心になります。
想定顧客を明確にして、情報整備の優先順位を決定していくことが重要です。