カーディーラーWebサイトのアイデア Vol.1
カーディーラーの競合を考える
今後のビジネスを考えると、日本の人口が確実に減少していき、売り上げが増えない時代に突入していきます。
カーディーラーでも車の保有台数が減少していくことは安易に予測ができます。保有台数が減るという事は新規のお客様を取り込むことが難しくなります。
そのため、
・管理客を守りきる
・他社へ流出させない
このような対策や方法を行っていくことが今後の課題となっていきます。
一昔前のカーディーラーを取り巻く環境は、顧客の事をそこまで気にしなくてもいい時代でした。
顧客は車に関することは事前に調べる事も無く、カーディーラーに任せる事が一般的で、顧客との接触も定期的な電話や訪問などの活動でコミュニケーションをとっていました。
そのため顧客が車に対して、何か不安や悩みなどがあった場合「とりあえず車を買ったカーディーラーに連絡しよう!」という行動になっていました。
カービジネス領域でもすみ分けができており、
- カーディーラーは・・・車の事なら何でも相談できる
- ガソリンスタンドは・・・洗車と給油をするところ
- カー用品店は・・・カー用品の販売が中心。囲い込みもしていない
- オートローン・・・銀行の方が金利が安いこともあるが、アプローチはほとんどしない
今のカーディーラーを取り巻く環境は顧客を奪い合う時代になっています。
顧客は様々な方法で情報を収集して、目的に合った業種や店舗でサービスを受けています。
そのため、競合する店舗が多種多様の業種に広がっており、競争は年々激しさを増しています。
顧客が車に対して何か不安や悩みなどがあった場合、「この商品なら○○で買った方がいいかな?」という行動になっています。
カーディーラーの競合業種は、
- ガソリンスタンドは・・・顧客が車関連で一番接触するカービジネスの店舗。車に関する提案も積極的に行っている。特に軽自動車と女性がターゲット。
- カー用品店は・・・カーライフでの顧客との接点が多く、新車・中古車販売、サービス、保険も強化している。DMなどのアプローチも多い。
- オートローン・・・金利やクレジットに対する商品知識が優位。車以外の保険各種の窓口販売も実施しています。
- 自動車整備業は・・・低価格・即日車検で、利便性をアピール。集客はインターネットを中心に効率化を図っている。
- 買取業は・・・買取からのダイレクト販売と豊富な品揃えで店舗を強化。現在、自社客の囲い込みを実施している。
- 自動車保険・・・価格訴求・インターネットの積極活用に契約件数を拡大し、ロードサービスなど付加サービスの充実を図っている。
このように競合はあの手この手を使って顧客との接点が持てるサービスを増やしています。
今までカーディーラーでしか提供できなかったサービスが、買取・販売業、自動車整備業、カー用品店、ガソリンスタンドなど、どのカービジネス領域でも提供できるようになっています。
しかしカーディーラーは・・・
「年2回の接触で良しとされている」
タイヤやドラレコなど、基本用品や話題商品の情報発信も少ないです。
このままでいいはずがありません。
実際にカーディーラーの収益にはどのくらい影響するのでしょうか?
例としてコンパクトカーを代替えサイクル「8年」とした時の「粗利益」を計算した場合は以下の収益になると言われています。
・車販・本体利益18万円
・車販・諸費用・金利3万円
・用品粗利5万円(タイヤ交換などを予測した金額)
・任意保険手数料8万円(年間1万円×8年)
・法定整備19万円(車検3回×5万円、12点4回×1万円)
・その他整備4万円(一般整備1万円×4回)
8年間で合計57万円(1年間7.1万円)となります。
カーディーラーでの囲い込みが十分でないと、用品や整備などの機会が損失し、マイナス30万円ほどの利益がカービジネス関連の競合に流出してしまいます。
そうならない為にどのようなコミュニケーションをすればいいのでしょうか?
その解決方法として、デジタル活用で管理客とのつながりを継続し管理客を囲い込みます。
街灯看板を見る、
フリーペーパーやインターネット広告見る、
雑誌を読んだときに広告を見る、
家族・友人からの口コミで、SNSで見かける、
興味・関心が湧いてきたところで、インターネットで関連するキーワードを検索して情報を得て次の意思決定をしていきます。
現在の購買に至るところまでの流れには必ずデジタルが存在します。
人は1週間に1,500回もスマートホンを触っていると言われ、このようにデジタルが販売促進ツールの中心となっている現在、デジタルの存在はもう外すことはできない状況になっています。